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浅井ゆき学芸員 インタビュー&紹介  愛知県立芸術大学芸術資料館

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浅井ゆきさん 《H23 収蔵品展 「1900 &–from the collection- 」》 芸術資料館展示会場



愛知県立芸術大芸術資料館の学芸員としてご活躍されている
浅井ゆきさんのご紹介です。

美術館学芸員という職種が一般的には理解されにくいかもしれませんが、
芸術大学の学芸員となると、さらに希少な存在、
現在担当開催中の《H23 収蔵品展「1900 –from the collection- 」》の
取材と一緒に、お話を伺ってきました!




【インタビュー】

『お仕事の内容は?』
芸術資料館では年間約10本の展覧会が開催されています。
そのほとんどが本学学生の研究発表展になりますので、
学生さんの展示や教員展のお世話が主な仕事です。
その他もろもろデスクワークから力仕事まで広く行っています。

また、年に1度、収蔵品展を開催し、本学の収蔵品を広く一般に公開しています。
今年は「1900 -from the collection-」を開催中です。
もちろん一般の方にもお越しいただきたいですが、
学生の来館が少ないので、学内の皆様にもお越しいただけるよう努力しています。
愛知芸大はこんなものも収蔵していたのか、という発見がありますので、
ぜひ足をお運びください!


『学芸員の醍醐味は?』
経験豊かな学芸員が他にたくさんいらっしゃるので、これについて私がお答えするのは少し恐縮ですが、
展覧会が始まるまでの準備段階の辛さを経たのち、展覧会を無事オープンできた時の開放感が好きです。
また、展覧会終了後に展示工作物が業者さんの手によってバシバシと壊されて行く状況を見るのは
少しもの悲しい気がしますが、こちらも開放感に似た気持ちよさがあります。


『お好きな美術史時代は?』
日本の1960~1980年代です。
特に、もの派。
榎倉康二さん、若林奮さん。
タピエによってヨーロッパに紹介される前の具体も好きです。
また高校生のころ、美術史の授業で、ハイレッドセンターが活動した時代のことを勉強したとき、
とてもワクワクして胸が躍りました。



『美術業界及び愛知県のアートシーンについて思うことは?』
あいちトリエンナーレがあり、愛知県のアートシーンが活発になっているのを感じます。
最近は、コレクターの方々の勉強熱心さに、ただただ頭が下がることがありました。


『今後の抱負は?』
少し前、どこかの大学の調査で、美術館に行ったことのある人の割合が、
3割程度だという調査結果が出ていました。
それを拝見して、アートの世界はまだまだ可能性がある!と感じた次第です。
地道に努力したいと思っています。
ですが、もし何かよい方法があれば教えてください。


『学芸員を目指している方たちへ~何が必要でしょうか?』
私自身も現在勉強中の身なのですが、とりあえず、体力でしょうか。



『ツイッターで在学生及び卒業生の展覧会情報を頻繁にツイートされていますが、
業務の一環なのでしょうか?』

業務の一環として行っています。
もともとは、業務の一つとして、学内関係者や卒業生の展覧会情報をメールマガジンを
関係者にお送りしていただけですが、
卒業生作家からの要望があり、今春よりツイッターを始めました。

「愛知県立芸術大学芸術資料館 ツイッターアカウント」


『在学生との関係は?』
資料館事務室の人、でしょうか…


『在学生にエールのお言葉を』
愛知芸大は、ゆっくり物事を考えたり制作したりするにはとてもよい環境だと思います。
それを利用して、学生のうちにたくさん色んなことを吸収し、羽ばたいていってください。
有名になった暁には、どうか芸術資料館に救いの手を差し伸べてください。


『在学生のみなさまへお願い!』
学内関係者へ展覧会情報を発信していますので、
展覧会をされる際はご連絡ください。


2011年9月27日

■《芸術資料館》
愛知県立芸術大学の敷地内には「芸術資料館」という展示を開催できる大きな館があり、
一般の方たちも観覧できるようになっています。




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小林孝亘 《Bathtub》 1998年 愛知県立芸術大学蔵
《H23 収蔵品展 「1900 –from the collection- 」》 芸術資料館展示会場



【現在の開催中の展覧会】
H23 収蔵品展 「1900 –from the collection- 」  2011年9月23日(金)~10月16日(日)
「愛知県立芸術大学 公式サイト「



【浅井学芸員の主な企画展】
「平成22年度アウトリーチ アイチ・ジーン」
会期1: 愛知県立芸術大学芸術資料館 2010年9月14日(火)~10月3日(日)
会期2: 清須市はるひ美術館 2011年2月1日(火)~2月20日(日)
会期3: 豊田市美術館 展示室9 2011年2月23日(水)~3月6日(日)


『当ブログ アイチ・ジーン関連記事』
阿部大介/山田純嗣  「アイチ・ジーン」  展示室内写真レポート
「アイチ・ジーン」  展示室内写真レポート  豊田市美術館
「アイチ・ジーン」  展示室内写真レポート  清須市はるひ美術館
愛知県立芸術大学 芸術資料館主催 「アイチ・ジーン」


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豊田市美術館展示室9 / 山田純嗣 2011 豊田市美術館レストラン
井出創太郎「piacer d'amor bush 」作家蔵 清須市はるひ美術館会場~すべて「アイチ・ジーン」





【芸術資料館平成23年度後期展覧会スケジュール】
■ 第37回美術学部教員展  10/22 [土]~11/6[日]
■ 久保田裕教授退任記念展  11/11 [金]~11/20 [日]
■ 博士前期課程生 [彫刻領域]研究発表展  11/28 [月]~12/5 [月]
■ 陶磁専攻作品展  12/9 [金]~12/16 [金]
■ デザイン専攻企画展  1/6 [金]~1/13 [金]
■ 研究生・研修生作品展 卒業・修了制作優秀作品展  1/19 [木]~1/26 [木]
■ 平成23年度卒業・修了制作展 [第2会場]  平成24年3月上旬


【愛知県立芸術大学】
住所: 愛知県愛知郡長久手町大字岩作字三ヶ峯1-114
電話: 0561-62-1180(代)
交通: 市営地下鉄終点「藤が丘」駅下車、東部丘陵線(リニモ)乗り換え
    「芸大通」駅下車、徒歩約10分
    もしくは市営地下鉄「本郷」駅または「藤が丘」駅よりタクシーで約15分

「愛知県立芸術大学 公式サイト」


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愛知県立芸術大学芸術資料館




【美静の言葉】
浅井さんの事は、インタビューの動機やその他
たくさん賛辞などの言葉を書きたいと思うのですが、
脱線しそうなので、一言。

「浅井学芸員はとても素敵な方」
集約するとしたならば、この一言に尽きます。



取材・撮影: 美静


■ 画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
  転用はお控えください。


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島田章三展  プレビュー  愛知県美術館 

島田章三展  愛知県美術館

会期: 2011年 9月16日(金)― 10月30日(日)


1980課題制作
《課題制作》 1980年 東京国立近代美術館


島田章三氏は愛知県と繋がりが深く、
近年で知られるところでは、
愛知県立芸術大学の学長をなされていた事でしょう(2001年~2006年)。
その為、現在活躍されている作家や学生たちからは憧れの存在なのではないかと思います。
そのような事からも、本展覧会が愛知で開催される事はとても大きな意義を感じます。

島田章三氏の作品は愛知県美術館の所蔵作品展でも展示されている事が多く、
何度か観た事があるのですが、とてもすばらしく大好きな作品ばかりです。
最近では、本展覧会に協力される小牧市のメナード美術館の展示で、
夏を感じる作品を堪能してきたところで本展覧会への期待がさらに高まりました。

そいて、独自の画風は西洋の画家にもけっして引けをとる事はなく、
「かたちびと」と言われる独自の様式が魅了します。
この「かたちびと」は、島田章三氏が1968年に愛知県在外研修員として
ヨーロッパ(パリ滞在、スペインやイタリアなどを廻る)へ留学した後に確立されました。

愛知県美術館には「石庭女人図」1976年が所蔵されていますが、
この作品は図録「愛知県美術館の名品150」にも紹介されている傑作で、
帰国後の様式確立の成果とも言える作品です。
本展覧会にもこの名画が展示されるようで、わくわくしています。

また、本展覧会の注目の1つとして、担当学芸員が作家へのロング・インタビューを
440分(約7時間)にもおよび行いました。
それらの貴重な作家のコメントを、主要な油彩画に添えて紹介されるようで、
これは本当に楽しみです。

こうした様々な意義を含んだ本展覧会は注目を集め、
鑑賞した多くの方たちが各々に何かを感じる事でしょう。
期待したいと思います。


1957ノイローゼ
《ノイローゼ》 1957年 横須賀美術館


【島田章三 略歴】
1933年 神奈川県浦賀町(現横須賀市)に生まれる
1954年 東京藝術大学美術学部油画科入学(58年卒業)
1957年 第31回国画会展に初出品の《ノイローゼ》で国画賞を受賞、フォルム画廊にて初の個展を開催
1966年 新設の愛知県立芸術大学に常勤講師として赴任
1967年 《母と子のスペース》により第11回安井賞を受賞
1968年 愛知県在外研修員としてヨーロッパへ留学
1969年 留学より帰国後、愛知県立芸術大学助教授
1974年 愛知県立芸術大学教授
1976年 第29回中日文化賞を受賞
1979年 「明日への具象展」設立、第1回展を開催
1990年 《鳥からの啓示》により、第8回宮本三郎賞を受賞
1992年 愛知県立芸術大学美術学部教授を退官
1996年 愛知県立芸術大学名誉教授
1999年 日本芸術院賞受賞、日本芸術院会員
2001年 愛知県立芸術大学学長に就任(2006年退官)
2004年 文化功労者顕彰
2007年 愛知芸術文化センター総長就任(2010年退任)、横須賀美術館館長就任(2011年3月退任)


1983鳥放つ
《鳥放つ》 1983年 横須賀美術館


【データ】
名  称:    島田章三展
会  場:    愛知県美術館 [ 愛知芸術文化センター10階 ]
会  期:    2011年9月16日(金)-2011年10月30日(日) [39日間]
開館時間:    10:00-18:00 金曜日は20:00まで(入館は閉館30分前まで)
休 館 日:    毎週月曜日 [ただし9月19日(月・祝)、10月10日(月・祝)は開館]、9月20日(火)、10月11日(火)

アクセス:    地下鉄東山線・名城線「栄」駅/名鉄瀬戸線「栄町」駅下車、オアシス21連絡通路利用徒歩3分
             有料駐車場有600台、一般駐車料金30分以内ごとに250円(消費税込み)

主  催:    愛知県美術館、中日新聞社
協  力:    メナード美術館
巡  回:    横須賀美術館 2011年 11月19日(土)~12月25日(日)


愛知県美術館 公式サイト


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